昭和57年からプラズマ理工学に関する研究に従事.特に,Si薄膜太陽電池の作製に用いるシランプラズマ中で発生するナノ粒子に関するその場計測と制御に関する研究に注力してきた.最近,ナノ粒子制御により従来にない高品質なa-Si:Hを作製できることを示した.また,平成16,17年度にはNEDOの受託研究としてナノ結晶シリコン薄膜セルの研究開発に従事した.応用物理学会第3回プラズマエレクトロニクス賞,応用物理学会第2回プラズマエレクトロニクス賞,日本学術振興会第1回プラズマ材料科学賞等の計7賞を受賞.
平成11年4月から九州大学にてプラズマ中微粒子の発生・成長機構に関する研究に従事.特にナノメータ以下の微粒子検出法の開発に従事した.特に,以下の成果を得た. 「クラスタ抑制プラズマCVD法」を開発し従来にない高いレベルでの超高品質アモルファスシリコン薄膜の作製に成功した.これらの研究に対して平成13年5月に第10回応用物理学会講演奨励賞,平成17年に応用物理学会第3回プラズマエレクトロニクス賞を受賞した.
平成22年よりプラズマ理工学の研究に従事。それまではプラズマ核融合研究に従事。特に、半導体プラズマ分野におけるプラズマ中のナノ粒子制御を用いた高品質高機能薄膜形成の研究を行なっている。また、プラズマプロセス分野において、機械学習を用いた成膜条件の最適化と高精度予測が可能なモデルの構築を行なっている。さらに、ナノ粒子に注目したアモルファス太陽電池、色素増感太陽電池の研究も行なっている。IUMRS-ICEMやISPlasmaなど国際会議にてYoung Scientist AwardsやBest Presentation Awardを受賞。
2014年より電界・プラズマ応用研究に従事。これまでに、放電プラズマ照射および同時に誘起される物理刺激を用いた生体および生体分子の応答誘導、プラズマCVD法を用いたナノ粒子生成制御による水素化アモルファス炭素膜の高品質化等を中心に研究を進め、これまでに、MRS-JやAPSPT/SPSMなど国際会議にてAward for EncouragementやOral Presentation Award等の計8賞を受賞。