持続可能な
農業生産性向上を実現する
プラズマアグリサイエンス拠点
共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT RCPAS)
持続可能な
農業生産性向上を実現する
プラズマアグリサイエンス拠点
共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT RCPAS)

OVERVIEW 概要

このプロジェクトでは「CO2排出の極端に少ない持続可能な農業生産社会の実現」に向けて、市民、農家、大学、企業、自治体など、多様性に富んだ参加者が一丸となり議論を重ね、共通認識である持続可能な農業生産性の向上を目指して発足しました。
九州大学の独自の枠組み変革から、これまでの大学における社会実装のブリッジ不足と分野間の壁による、シーズとニーズのミスマッチと人・資金の分断を解消します。窒素循環の破綻や食料生産のトリレンマ、貧困・紛争地域の肥料不足、国内肥料低自給率を解消できるプラズマ技術で、より明るい未来を創出するために「プラズマ照射機構解明」、「環境適応性付与と成長促進」、「CO2排出のない窒素肥料作製」を柱に、研究開発課題に取り組んでいます。大学と企業がシームレスにつながり社会実装するシステム「九大版イノベーションエコシステム」を構築し、育種と肥料産業における市場獲得を経て、窒素循環の破綻の回復と生産性の向上を両立する事業創成を目指し、海外展開を見据えた両技術の遠隔地域での実施からアジアへ技術展開します。

PROJECT 研究機関

TASK 01

研究開発課題1

持続可能な農業生産性向上を実現するためにプラズマ窒素固定技術や種子等へのプラズマ照射機構を明らかにしてプラズマアグリサイエンスの理解・体系化を目指します。

TASK 02

研究開発課題2

循環型農業生産におけるプラズマの有効性について、リソースの作出から環境適応まで作物生産に資する研究開発を実施します。

TASK 03

研究開発課題3

CO2排出のないその場肥料作製の実現を目指し、栽培環境と植物の相互作用の理解に基づいた、「プラズマ活性肥料」技術を開発します 。

TASK 04

研究開発課題4

研究課題1, 2, 3が見出す新たな知見をより実装に近い圃場試験に落とし込み、効果の高再現性化や最適化を通してプラズマアグリサイエンスを社会へ実装します。

TASK 05

研究開発課題5

プラズマ農業の持続的発展には、人材の継続的な輩出が必要不可欠です。ここでは、理工学と農学の素養を兼ね備えた研究者、農業事業者をグローバルに育成することを目指しています。

プロジェクト体制図

産学官共創拠点

参画機関一覧

大学、研究機関

企業等

MEMBER メンバー

ご挨拶

白谷 正治 Masaharu Shiratani

九州大学
プラズマナノ界面工学センター
センター長 兼 副学長

プロジェクトリーダーを務める、九州大学の白谷です。本プロジェクトで、我々が描く社会とは、 CO2排出の極体に少ない持続可能な農業社会です。農業に関わる様々な循環の中で、植物の環境適応性の付与による食料収穫量の増加と、窒素肥料生産に関わるCO2排出を極限まで減らします。我々の描く社会を実現するには、様々なアプローチがあるとおもいます。その中でも、我々は、ボトルネックとなっている、 CO2排出のないその場肥料作製と、植物への環境変動付与と成長促進の2つの技術革新を実現します。このチャレンジングな2つの技術革新は、プラズマで実現できることを確信しています。プラズマは、室温環境で高活性の化学反応を実現する場であり、空気と水と電気から窒素肥料を生産可能です。加えて、種子へプラズマ照射することで、発芽や成長を促進し、環境適応性の付与を可能としています。最後に、本プロジェクトでは、プラズマ科学の農学の連携学術分野のみならず、様々なレベルの知を総合して社会に変革をもたらすイノベーションエコシステムを実現します。どうぞよろしくお願い申し上げます。

プロジェクトリーダー

研究開発課題2リーダー

石橋 勇志 Yushi Ishibashi

九州大学
大学院農学研究院
教授

「稲妻ひと光で稲が一寸伸びる」という先人の言葉がある通り、プラズマ照射が農作物の生育に良い効果があることは知られていましたが、どうして良いのか理由が解明されていませんでした。本プロジェクトでは、この古代からの謎に迫り、地球環境変動により食料の安定生産が困難になる時代において、プラズマによる循環型農業生産の実現を目指します。特に作物学班では、プラズマ技術による新たな農作物の作出や環境適応付与に関する基礎研究から社会実装まで、様々なステークホルダーと共にプラズマによる未来の食料生産を築きます。

副プロジェクトリーダー

研究開発課題5リーダー

古閑 一憲 Kazunori Koga

九州大学
プラズマナノ界面工学センター/システム情報科学研究院
教授                    

様々な産業分野の基盤技術であるプラズマが、基盤たらしめている要因は、選択可能なエネルギー領域の広さ・分子などの構成要素のバラエティーの豊かさにあります。その発現のひとつとして農業への活用に期待をあつめています。プラズマ科学を研究する我々においては、プラズマにおける何が、どのように効いているのかを深堀し、農学、生命科学の研究者や農業事業者、企業の方たちと一緒に社会に役に立てていけられればと思います。

副プロジェクトリーダー

研究開発課題1リーダー

田中 学 Manabu Tanaka

九州大学
大学院工学研究院
准教授

プラズマという、室温以下から1万度を超える高温までの特異的な環境により生じる複雑な現象を学術化することを目的とします。プラズマ中での活性ラジカル等の生成、また土壌等への輸送過程を明らかにし、制御することが課題です。同様に、プラズマの種子への照射に関しても、プラズマ中の各種成分がどのようなメカニズムで種子に輸送されるのかを明らかにすることで、研究課題2、3との連携による学理解明を目指します。さらに、研究課題1~5を通して、プラズマ技術の発展により、循環型農業生産の実現を目指します。

研究開発課題3リーダー

玉井 鉄宗 Tesshu Tamai

龍谷大学
農学部
講師

窒素は主要な肥料成分ですが、莫大なエネルギーを消費して固定している一方で、その多くは生物に取り込まれずに環境に流出しています。また、日本においては、窒素肥料の自給率が実質0%であることを考慮すると、持続可能な安定した食糧生産を実現するためには、エネルギー消費量(CO2排出量)が少なく、環境負荷の少ない自給窒素肥料を生成することが重要です。プラズマによる窒素肥料の生成は、これらの問題を一挙に解決する可能性を秘めています。プラズマの農業利用に関する研究は始まったばかり。何とか社会実装まで繋げていきたいです。

研究開発課題4リーダー

奥村 賢直 Takamasa Okumura

九州大学
大学院システム情報科学研究院
助教

私達や、私達の子供達は、今日も農産物を口にして生命活動を維持しています。このプロジェクトでは、こういった作物の生産過程で排出されるCO2の大幅な削減と、環境変動による食糧収量低下の解決を目指しています。この実現には社会実装が欠かせません。これ、安全保障にも関わる挑戦し甲斐があるテーマですが、消費者としての我々の無意識の障壁を取り除くような地道な研究もまた重要です。これらに対し、多様性に富んだステークホルダー達との有機的な連携を通し、大胆かつ繊細な研究を遂行して果敢に取り組んでまいります。

戦略市場開発チーム(五十音順)

                     竹内 希 Nozomi Takeuchi

東京工業大学
大学院工学院
准教授

高橋 克幸 Katsuyuki Takahashi

岩手大学
理工学部
准教授

アタリ パンカジ Attri Pankaj

九州大学
大学院システム情報科学研究院
学術研究員

米澤 健 Takeru Yonezawa

ケニックス株式会社
代表取締役社長

木全 崇博 Takahiro Kimata

日本特殊陶業
Niterra Ventures カンパニー
副カンパニー長

吉田 敏 Satoshi Yoshida

九州大学
実験生物環境制御センター
教授

智和 正明 Masaaki Chiwa

九州大学
大学院農学研究院
准教授

有澤 美枝子 Mieko Arisawa

九州大学
大学院農学研究院
教授

河野 智謙 Tomonori Kawano

北九州市立大学
国際環境工学部
教授

柳川 由紀 Yuki Yanagawa

千葉大学
大学院園芸学研究院
特任研究員

朽津 和幸 Kazuyuki Kuchitsu

東京理科大学
創域理工学部
教授

坪山 祥子 Shoko Tsuboyama

東京理科大学
創域理工学部
ポストドクトラル研究員

五十嵐 充 Mitsuru Igarashi

株式会社サカタのタネ
サプライチェーン本部
課長

小山 翔平 Shohei Oyama

千葉大学
大学院園芸学研究院
M2

熊内 雅人 Masato Kumauchi

三進金属工業株式会社
戦略的基盤研究センター
部長

吉田 敏 Satoshi Yoshida

九州大学
実験生物環境制御センター
教授

智和 正明 Masaaki Chiwa

九州大学
大学院農学研究院
准教授

有澤 美枝子 Mieko Udo

九州大学
大学院農学研究院
教授

河野 智謙 Tomonori Kawano

北九州市立大学
国際環境工学部
教授

大槻 恭一 Kyoichi Otsuki

九州大学学術研究都市推進機構
研究主幹

江原 宏 Hiroshi Ehara

名古屋大学
農学国際教育センター
センター長

宮部 知之 Tomoyuki Miyabe

和農 BARU 株式会社

深見 壽孝 Hisataka Fukami

有限会社 宇佐本百姓
取締役

水野 友樹 Tomoki Mizuno

株式会社 五風 水鴨農園
代表取締役

大浜 一将 Kazumasa Ohama

株式会社 星砂 大浜農園
代表取締役

井手 治 Osamu Ide

福岡県農林業総合試験場
野菜部
部長

石川 健治 Kenji Ishikawa

名古屋大学
大学院工学研究科
教授

松田 大志 Hiroshi Matsuda

国際農林水産業研究センター
熱帯・島嶼研究拠点
研究員

清藤 貴博 Takahiro Kiyofuji

株式会社 ネクストクリエイション
代表取締役社長

副島 智子 Tomoko Soejima

九州大学
プラズマナノ界面工学センター
テクニカルスタッフ

百村 帝彦 Kimihiko Hyakumura

九州大学
熱帯農学研究センター
教授

濱岡 範光 Norimitsu Hamaoka

九州大学
熱帯農学研究センター
准教授

古橋 寛史 Hirofumi Furuhashi

九州大学
オープンイノベーションプラットフォーム
教授

草野 秀樹 Hideki Kusano

九州大学
オープンイノベーションプラットフォーム
アドバイザー

亀田 知佳 Chika Kameda

九州大学
オープンイノベーションプラットフォーム
学術研究員

加納 朋枝 Tomoe Kano

千葉大学
大学院園芸学研究院
技術補佐員

根本 明子 Akiko Nemoto

国際農林水産業研究センター
熱帯・島嶼研究拠点
圃場・動物管理(軽)

徳永 恵美 Emi Tokunaga

福岡県農林業総合試験場
野菜部
主任技師

荒木 雅登 Masato Araki

福岡県農林業総合試験場
筑後分場
専門研究員

川口 明宏 Akihiro Kawaguchi

AK ビジネスデザイン
代表

酒見 寿代 Hisayo Sakami

CREA Partners 株式会社
代表取締役社長

松井 英享 Hideaki Matsui

株式会社新興精機
代表取締役

戸田 聡 Satoshi Toda

日本特殊陶業
BI 本部 BM 部 AECPJ
マネージャー

原 洋一郎 Yoichiro Hara

日本特殊陶業
BI 本部 BM 部 AECPJ
主任

古賀 正治 Masaharu Koga

株式会社 welzo
アグリビジネス課
次長

尾崎 剛教 Masanori Ozaki

株式会社 welzo
アグリビジネス課
課長・研究農場長

古川 光 Hikaru Furukawa

株式会社 welzo
アグリビジネス課

福島 知子 Tomoko Fukushima

株式会社 モレラ
代表取締役社長

大津留 榮佐久 Eisaku Otsuru

一般社団法人 OSTi
代表理事